トップメッセージ

確かな研究開発力と、未来を見据えた明確なビジョンで
明日の「農」を支える安心・安全な製品・サービスを提供する

三井化学アグロは、三井化学株式会社の農業化学品事業と三共アグロ株式会社の統合により2009年4月に誕生しました。当社は、「食の安全と信頼性」「生活の質の向上」に対応した高品質な製品・サービスの提供を通じて社会に貢献することを経営理念に掲げています。

「より安全性の高い」、そして「より性能の高い」、さらに「より環境に配慮した」農薬事業と、QOL(Quality of Life)の向上につながるPPM(Professional Pest Management)事業を展開し、国内はもとより海外でも広く社会に求められるような「グローバルに存在感のある研究開発型企業」を目指しています。

当社の農薬事業は、1921年に日本初となる化学合成農薬「クロルピクリン」の開発に成功したことに始まります。以来、100年以上にわたり、農薬の製造・販売を通じて農業の維持・発展の一翼を担ってきました。そうした歴史と実績を企業DNAとし、研究開発に注力することで独自性の高い製品群を持ち、農薬の原体を継続的に創製する優れた研究開発力を有していると自負しています。

農薬の製造には研究開発から上市(発売)までに多くの時間とコストを要します。そのため、多様なチャネルを持って開発を進めていく継続性とともに、10年以上先を見据えた明確なビジョンが不可欠です。常に未来に種を撒き、いま成すべきことを着実に実行していく。その積み重ねこそが当社の強みであり、安心・安全にご使用いただける製品・サービスの提供につながっていると考えています。

農薬の有効成分となる原体の創製では、過去20年で約10原体を上市しており、現在進行中の開発パイプラインも充実しています。製剤では国内シェアナンバー1の水稲用(本田処理)殺虫剤をはじめ、市場ニーズに即した多様なラインナップを揃えています。

また、海外事業においては当社が農薬登録を取得している国・地域は既に100を超えています。マルチナショナル企業を含むパートナーや販社への原体・製剤の販売をベースに、アジア諸国を中心とする自社製品・サービスの販売・マーケティング機能の強化も進めており、伸張する世界市場への事業展開は今後もさらなる可能性を秘めています。

「チャレンジ」「ダイバーシティ」「ワンチーム」で
社会的責任を果たし、持続的発展に取り組む

当社の事業環境に目を向けると、国内では農業人口や耕作地の減少、デジタル・AI技術を活用したスマート農業の普及など、シーズを活かし、多様化するニーズに応えていくことが新たな可能性に繋がっています。また、国際市場ではアジア・アフリカをはじめとする新興国の人口増に伴う食糧需要の増加、欧米を中心とした非化学農薬(天然物由来農薬等)分野の拡大や環境安全規制強化などが進展し、それらに対応するべく業界の再編も加速しています。

当社においては、2022年1月にMeiji Seikaファルマ株式会社の農薬事業を取得し、三井化学アグログループに迎えましたが、その理由の一つには天然物由来の製品ポートフォリオの充実を図るという狙いもありました。将来的には事業規模の拡大とともにシナジーの創出により成長を加速させ、世界市場における存在感をさらに高めていくというシナリオを描いています。具体的には2025年度に約2倍(2020年度対比)の売上高達成を目標に掲げています。

当社の事業は環境への配慮や食糧需給(飢餓)問題といったSDGs(国連で採択された持続可能な開発目標)にも深く関連するものであり、企業として果たすべき役割、社会的責任はより大きなものとなっています。そうした市場や社会の要請に応えるべく、当社は企業市民として地球環境との調和を図り、社会から信頼される企業を目指します。また、社内においては今後も社員の個性と能力を活かして革新にチャレンジし、ダイバーシティに富んだ活気ある企業風土を醸成します。グループ企業・パートナー企業との連携強化を進め、引き続きワンチームで持続的発展に取り組んでいきます。

研究開発を基盤に、変化をリードし
製品・サービスを通じてサステナブルな食と生活に貢献する

もう一つの柱であるPPM事業では、自社原体を用いた高性能なシロアリ防除剤や住宅の建築様式の変化に対応した工法、ペット・畜産用の殺虫剤、一般家庭用薬剤など、暮らしの環境改善を行う総合サービスの提供拡大を進めています。

さらに、感染症を媒介する蚊から人間を守るベクターコントロール分野では、三井化学グループとして「ZERO by 40」に参画しています。これは、当社を含む世界をリードする主要な農業関連企業が2040 年までにマラリア被害ゼロを目指す共同声明を発したものです。当社が長年培ってきた有機合成技術を駆使し、既存薬剤に抵抗性を持つ蚊にも有効な薬剤を開発・実用化することで、マラリア撲滅という社会課題の解決に向けた取り組みも推進していきます。

これからも当社は、三井化学グループの「誠実な行動」「人と社会を大切に」「夢のあるものづくり」を行動指針とし、研究開発力を基盤に変化をリードし、製品・サービスを通じてサステナブルな食と生活に貢献するグローバル・ソリューション・カンパニーを目指して邁進し続けます。

代表取締役社長
小澤 敏